ここ最近、風が涼しくなってきましたね。
まだ日差しの強い時間はありますが、風が通ると「ああ、秋になってきたなぁ」と感じます。
暑い時の風って、吹いていてもあまり涼しくないんですよね。
それが今は、同じように外にいても少しホッとする。
外で仕事をする人間にとっては、ありがたい変化です。
庭の景色がガラッと変わるのは、もう少し先でしょうか。
でも、紅葉する前から体の方は季節の変化を感じている。
こういうところは、外仕事ならではなのかなと思います。

ただ、涼しくなったからといって、造園の仕事が急に楽な仕事になるわけではありません。
枝を切り、草を刈り、それらを片付ける。
やっぱり体は使いますし、疲れるものは疲れます(笑)。
で、こういう仕事をしていると、どうしても「体力がある人が一番良い」という話になりがちです。
もちろん、体力は大切です。
若い人がドンドン動いてくれるのは頼もしい。
ただ、やはり職人の価値というのは体力だけじゃないんですよね。(もちろん大事ですが)
例えば、枝を切ってから「これ、どうやって下ろそう?」と困るのと、切る前から下ろし方まで考えておくのでは、その後の仕事が違います。
片付ける人が運びやすいサイズで枝を切ったり、逆に剪定を先行させるときには大きく切ったり。
後で手戻りにならないよう、先に一声掛けておく。
そうした段取り一つで、周りの負担も変わります。
力いっぱい動く姿は分かりやすい。
一方で、そもそも余計な力を使わなくて済むようにする仕事は、少し見えにくいんですよね。
経験を積んだ職人の強みには、そういうものもあると感じます。
年齢を重ねれば、若い頃と同じようには動けなくなる事もあります。
そこで「もう職人として終わり」なんて言う事は全く無いんですよね。
自分の手で出来る仕事を続ける。
段取りや判断で現場を支える。
後輩に、自分が覚えてきた事を伝える。
働き方は一つではありません。
もちろん、経験があるというだけで、何もしなくても良いわけではない。
今の自分には何が出来て、どこは人の力を借りる必要があるのか。
そこは本人も会社も、キチッと見ていく必要があります。
会社としては、年齢だけで区切るのではなく、その人が出来る仕事や役割を考えたい。
続けたいという気持ちがあるなら、どういう形なら続けられるのかを一緒に考えます。
職人をいつまで続けるのか。
それは、最終的には本人が決める事です。
「前より力は落ちたけど、今の方が仕事は分かる」
そんな職人がいても、良いんじゃないかなと思います。


