手際の美学

実は昨晩、知り合いの方からお誘いを受けて、予約の取れない日本料理店にて夕食を頂く機会にあずかりました。

カウンター席だけの店舗で、目の前で料理をしてくれるスタイル。
店主であり板前さんの方は30代前半という事でしたが、とても美味しい料理を提供して頂き、またご同席した皆さま(初対面でしたが)とも楽しくお話しできて、とても有意義な時間でした。

カウンターで板前さんの料理を拝見するのは大好きです。
無駄なく、メリハリがあり、時に引っ掛かりそうになるリズムを軽くいなし(時に強引に・笑)。
良いものを見せて頂きました。

実は、庭木を剪定しているウチの職人達を見ているのも好きなのですが、ベテランの皆を見ている時は良いのですが、やはり業歴の浅い皆を見ている時は「一歩目遅いなぁ」とか「余分な動きだなぁ」とか、色々と思うところがあるものの、逐一注意をしていたのではキリもないし、辟易されて学習効果が著しく下がってもいけないので、あまり口出ししないようにしています。

その代わり「見た目とスピードを両立させる」というテーマは割と最初に何回も伝えています。
一見、矛盾した項目に思えますが

  • 抜く枝の選択(不要枝は核心的な位置で止める)
  • 脚立を立てる位置の選択(1回の移動で作業できる範囲を増やす)
  • 迷う時間の短縮(判断力の向上)

など、両立に向けてできる事は多々あります。
もちろん、これらは経験がものをいう事ですが

  • 道具を取りやすい位置に置く
  • 作業に必要なものは全て周りに、かつ安全な位置に置く
  • そもそも素早く動く事を意識する

という素人でもすぐできる事から努力するというのも、素早くきれいにを実現するための大切な項目だと感じています。

聞けば、店主も9年修行されたという事でした。
お金を頂ける程に「手に職を付けた」職人は、やはり日々の努力研鑽無くして出来上がらないんだと感じた夜でした。