まちの庭屋さんとは

ここ最近、石を扱う仕事に恵まれて、割とシッカリ石工事を行う機会が増えています。

駐車場の拡幅が主な理由ですが、そこで困るのが駐車場予定地には石が据えられた庭があって、それをどうするかという問題が常にあります。

この時、今ある石を処分してしまわず、土留めや仕切りに再利用して、始末良く庭を改修し直すのがいいかな?庭石の数も・・・うんうん、丁度足りそうだしそうしよう!

と、ご要望を頂くんですね。・・・しかし、なかなかそうは行かないのが石積みなのです。

石積みに使う石には、それぞれ役割があって、根元をガッチリ支える根石、一番上をキレイに見せる天端、根石と天端の中間スペースを構成する石にも、下の組み合わせや天端への繋がり次第で、必要な石の形状が毎回変わってきます。

概ね40個あれば造れる石積みも、候補となる石は、せめて60個は用意しないと高い品質の石積みにはなり得ません。

しかし、私達は「まちの庭屋さん」です。60個無いと石が選べないから石積みは出来ない!と言ってみても意味の無い事です。
今、ここにある限られた条件で施工し、それでも「おっ!」と思わせるものを造る事が、まちの庭屋さんに求められている能力なのだと、最近気付く事ができました。

いわば、40個あれば造れる石積みを30個の施主在庫で作る事が求められていると感じます。
いやいや、10個足りないよと、石積みが完成しないよ、という声もあろうかと思いますが、そこはそれ、まちの庭屋さんの隠し技、ということでご容赦くださいませ。

社長